no.49 訓練

The Trial




 寂寥に満ちた肩を無理やりにいからせ、張り付いた笑顔で
 カウンターにそっと座る香を美樹は見る。
 オーダーを彼女が言う前に差し出すは、暖かく、甘いカフェオレ。
 立ち昇る湯気に目を細め、ゆっくりと味わいながら、
 香は杞憂を吐き出す。
 言葉を紡ぐことで。
 
 
 「…もう…3ヶ月になっちゃう…のね。
  今まで、こんなに単独の依頼が長引くことなんてないのに…。
  でも、まあ、アイツは死なないでどっかでもっこりしてんでしょ!!
  ね、美樹さんもそう思うでしょ?」

 「そうね、冴子さんからは
  時折いまどうしているか教えてもらっているんでしょう?」

 「うん。元気よ、大丈夫よ、
  永らく借りっぱなしでほんとうにごめんなさい、って…。
  貸し借りなんていう話じゃないし、仕事なんだし、
  依頼料はほんとうに破格だし、これで冴羽商事も潤います、
  ありがとう、ガンガンこき使ってやって!って言ったわ」


 天井を見上げて、こぼれそうな目尻の涙をこらえながら笑う。
 全てをわかって、そうするしかないと諦める、女の笑顔は哀しい。










 彼女の笑顔を眺めたあと、ふと気配を感じて店の外を見ると、
 そこには、ダークスーツに身を固め、普段とは全く異なる風情のまま
 強い瞳で香を見つめるリョウの姿があった。


 香は気づかない。
 ただ、一心に、リョウを想って居る。
 
 美樹は無言で首を振り、そして軽く微笑む。
 「だいじょうぶ」よ、と…。

 軽く頷き、踵を返したリョウの背中が、同業者でなければ感じ取れぬ 
 激しい慟哭に満ちていたのを見送りながら。












 ひたすらに待つことを定められた香の胸中を想い、
 美樹は3ヶ月とすこし前に
 喫茶店の片隅で打ち合わせをしていた男と女のことを振り返った。


 仕事場の緊張を引きずったままの強張りを
 ヒールの音に滲ませ、大量の資料を抱えてきた女。
 武器として色気を使う余裕の無さが、
 逆に彼女が直面している問題の困難さを物語る。



 「美樹さん、ごめんなさい。
  ここから1時間くらい、準備中にしてもらえるかしら」

 「了解よ。私たちもバックヤードに居るから勝手に使ってくれる?」

 「恩に着るわ」



 カウンターより、表から死角となるコーナー席へ移動する男。
 ぷかり、くわえ煙草。

 
 「遅かったな」

 「ああ、リョウ…。
  資料をフルで持ち出すのにすこし手間がかかったわ。
  貴方のID発行に関しても。
  香さんの追跡をよくかわしたわね…」

 「…電話のお前の声で、茶化すもんでもなさそうなのが分かったからな」

 「ええ、今回に関してはもっこり抜き、キッチリご商売してもらうつもりよ」

 「そりゃ香が喜ぶだろうな」

 「その代わり、貴方も背中に気をつけて」

 「話を聞かせろ」




 各国首脳が様々な事由により訪日が決定すると、
 各省庁はその調整・迎え入れに奔走する。

 ある南米の小国がODAの申し入れを外務省に依頼、
 訪日を決定したとの通達が回った。
 報道規制が決定された理由は、
 南米のその国の内情波乱がもたらす
 暗殺テロの危険性の高さによるものだった。
 
 殺害予告は毎日のように投げ入れられ、
 実際に爆弾が破裂する日常を生きる人間が
 日本国内で安全に行動するための
 準備に必要となる雑務にはキリがない。
 
 
 特に首脳を狙うであろうテロリスト情報に関し、
 リョウをSPとして首脳の傍に置いておくことが
 単なるボディーガードとしての能力のみならず、
 不特定多数の人間が入り混じる公共の場において
 咄嗟の顔判断が可能と言う点で高く求められた。
 

 警視総監を父に持つ冴子であっても、
 個人的な依頼と言う形に出来なかったのは
 厳密な秘密保持が必要とされる状況下に
 リョウを引き入れることになる今回の内容に対し 
 彼女やその属する組織が会議・稟議を幾度も重ねた上での
 ”首相の安全>リョウの素性”という図式が成立したことに他ならない。
 
 リョウは黙ってそれを聞き、依頼を受け入れた。
 依頼料の交渉以外に冴子に出した交換条件は、
 
 ”パートナーを完全に蚊帳の外に置き、
  自分の仕事の完遂まで彼女の安全を確約すること”

 ”仕事の最中に、彼女にその内容を一切伝えないこと”

 この2点だった。
  





 「貴方、見た目より臆病なのね。
  彼女が心配するのをわかってそういう事を言うの?」

 「言ってろ、おまえだって香を一人にするのは心配なくせに」

 「…そちらの方については、絵里子さんにご登場願うつもりよ。
  もう彼女の職場に何人か使える者を派遣してあるわ」
    
 「ふん、手回しのお早いことで」
 
 「リョウ?あんたに言われたくないわね」

 「へいへい、たのんましたよ」

 「お安い御用…その代わりこれに関わったら
  もっこり禁止、プライバシーも無いと思って頂戴」

 「誰に物言ってんだ?」

 

 ギロリと睨んだリョウに用件終了とばかりに冴子はあでやかに笑い、
 美樹に声をかけた後、早足というよりは駆け足で職場へと戻っていった。
 リョウを含めた護衛フォーメーションのスケジュール調整のために。
 
 残された男は、軽く首を回しながら、
 肩をすくめ、自らの準備のために街へ消える。









 
 テレフォンベルが鳴り出さぬ前に受話器に飛びつき、
 ニヘラニヘラと話した後
 ”じゃ、ぼくちゃんナンパに出かけてくるぅ”と
 スキップで出かけたリョウの背中に、
 普段とは違うものを感じながらも香は家事に勤しむ。

 
 …どうせ、西口あたりで後で合流できるはず。
 あるいは美樹さんのところかしら…。
 今の電話はどこのお店のお姉さん?もう…。
 ぽこぽこと浮かぶ憤りはシャボンの泡。
 浮き上がってもすぐ消える。

 そうなるまでにどれくらいの時間がかかったことか。
 そうなったのは、私が消えない絆をリョウに感じているから。
 私はリョウを…信じてる。


 整理整頓を終え、光り輝く床を見て満足に浸り、
 さて自分も出かけようとした瞬間、
 電話のコール音が彼女を引き止める。

 
 「あら!絵里子!元気だった?」

 「ええ!…ところでホントにいきなり単刀直入で申し訳ないんだけど…
  今、あなた、冴羽さんとのお仕事の方はヒマなのかしら?」

 「…聞かないでくれる…?
  万年ヒマヒマの金欠状態でヒーヒーの感じよ!」

 「あら…じゃあ、ちょっと大きい臨時収入、欲しくない?」

 「まさか…」

 「そう、そのまさか、よ。
  ファッション業界は季節先取りって分かってるでしょ?
  来期の春夏コレクションのスチールモデル、やってよ」

 「変装が第一条件って分かってるわよね?!」

 「もう痛いほど」

 「…期間は?」

 「一ヶ月。海外撮影よ」

 「えっ」

 「冴羽さんと相談して頂戴。
  その代わり、この先1年くらいはあんたたちが
  フツーに暮らせるくらいの契約料はお支払いできるわ。
  とりあえず詳細を説明したいので、今からコッチ来れる?」

 「…わかったわ」













 夜半に帰宅したリョウは
 香の様子がすこし落ち着かないのを見てリビングに居座る。
 口ごもりながらも、ハワイでの仕事依頼が入ったこと、
 その期間、依頼料の詳細を淡々と説明する香。
 
 戸惑いは、今まで行ったことのない海外だからか。
 それとも、己と行動を共にしない、全くの単独行だからか。
 
 それを仕組んだ者の笑みを心中苦々しく思いながらも
 「日本が危なきゃ外に連れ出すってか…あいつ」と
 その大胆なやり方に舌を巻く。さすが女豹と。

 
 「リョウ…どうしよう…?」

 
 上目遣いに己を見やるその不安定な眼差しに、
 たとえようもない感情がせりあがる。
 
 
 守るとは決めたが、お互いが望まれる道は全く異なる。
 

 常に傍に居る事が、彼女を大事にする事に繋がらない。
 そんな依頼も受けざるを得ないのなら、
 今度の機会は近いうちにいずれ来る己の不在、
 彼女が引き受けるであろう試練への下準備。
 

 
 「金になんだろ?
  年中ピーピーオレに文句言うオマエが断る理由ねーだろが」

 「だだだって、アンタのごはんとか家の掃除とか!掲示板だって!」

 「んなもんキャッツがあるし、オレは寝てるだけだしー♪
  もしかしたらおネーちゃんとムフフ」

 「言ってろ!!超ムカつく!
  じゃあ依頼受けて出かけちゃうからね!勝手にしろ!!!」
 

 
 ハンマーが落ちてきた。1週間後にはアイツはこの家から遠ざかる。
 プンスカしながら、すこし涙目になりながら。
 だが、撮影という仕事の連続に揉まれ
 オレに対する心配を感じる間も無くなる。
 これも予測の範疇内。
 それを裏切らぬ真直ぐな重たさと暖かさに
 リョウはふと笑い、紫煙を見つめる。
  

 あれこれと日持ちのする惣菜を作り、
 普段より多めにバスタオルやリネンなどを仕込み、
 自分の不在の間の生活を気配りながら
 出発のために準備をする香にとって余計に忙しい日々が過ぎた。


 
 成田へ向かうミニクーパーの中。
 出発ターミナルが見えるまで、
 香は口を聞くこともなく新宿からの道中を過ごした。
 彼女の不安が車内に満ちる、が、あえて何も言わない。



 
 「…リョウ…」

 「なんだ…」

 「…がんばって、くるね」

 「ああ…オトコオンナのオマエの写真なぞ見たカーねーが…
  なあ…世間ってのはよほど目が…」

 「うるさいな!!!」

 「忙しくなってすぐ時間など過ぎちまうさ。
  そうだ、土産は無修正のエロ本・・・」

 「んなもんあたしが税関で捕まるだろうが!!」

 「ふ〜ん、つまんなーい。
  リョウちゃん海外のおねーちゃんでもっこりしたーい☆」

 「ガルルルルル…」




 そうだ。
 香、おまえはそうやってオレにずっと怒ってろ。
 ハンマー持って、殴りかかって来い。
 立ち止まり泣かれるより、何倍も愛しい。
 その怒りのパワーで、飛び立て。
 でないとオレが引き止めちまう。
 



 「…ま、気をつけていってこいや、そんで…無事に帰って来い」

 「う、うん…リョウも…ちゃんと…過ごすのよ」

 「鬼の居ぬ間に命の洗濯、もっこりの洗濯♪」

 「バカやろう!!!」


 出発ゲートで待ちくたびれた感の見える
 絵里子嬢に引っ張られるようにして
 香は南国へと導かれていった。
 天国の空気の満ちる場所で、美しく光れ。
 その姿を永遠に残せ。   
 
 
 











 香を見送ったその瞬間から、護衛の日々が始まった。
 平穏を至上命題とする24時間の緊張の連続。
 何事も起こらずに日々を送ることが責務。
 口をつぐみ、神経を尖らせ
 周囲に注意を払い続けることが当たり前になってくると
 己の過去の遺産が蘇り、身を覆い尽くし始める。

 そこに、新宿での顔は無く。
 香に見せる必要のない道化は削ぎ落とされ。
 容赦なく足を引っ張る者はたとえ関係者とて目で殺す。
 護衛対象を完璧に守る代わり、その他の瑣事を受け入れない。 


 南米のその国の外務省より提出された行動ルートの確認
 全てのルート半径の規定範囲内のビルの周囲確認
 商業施設の防犯体制のチェック
 会合相手の素性確認

 ………。

 迎え入れる準備に2週間、そして滞在2週間、1ヶ月の辛抱。
 そして、オレは、また、新宿歌舞伎町のドブ鼠に戻る。
 戻りたいんだ。


 冴子は何も言わない。
 ただ冷ややかな目で、
 全てを背後から見つめコントロールする管理官として。
 異端の外部からの臨時雇い入れとしての人間が
 どのような対応を受けるかも彼女は分かっていて、
 なお、この任務に必要だとゴリ押しをした
 彼女自身もまた、瀬戸際で戦っている。


 全ては首脳の無事の本国への帰国を見届けるため。
 だが、それは叶わなかった。

  





 「ただいまぁー!!!!リョウ?!」


 絵里子嬢との大量の撮影行程をこなし、
 その合間合間に海外旅行を堪能した香。
 
 すっかりハワイの虜となって、
 アロハのワンピースまで仕立てる始末。
 たくさんの保存の利くハワイの食材を抱え、
 おそろいのアロハシャツを土産に
 健やかに彼女は歌舞伎町へと降り立つ。

 不安は綿密に組まれたスケジュールによってかき消され、 
 不慣れな言語を使う必要のない状況の中で
 スタッフ(という名の護衛)に守られ、
 連日の美容エステ攻撃に彼女の四肢は美しく磨き上げられ、
 まことそのまま美しい職業モデルとして彼女は戻ってきた。

 はじめてみる美しい景色、
 抜けるほどの青い空、目を射る緑の濃さ、
 流れる風の軽さに彼女の心は満たされ、
 その結果出る笑顔はカタログとなって表される。
 
 …その度に「どうして隣にリョウが居ないの」と暫し涙する夜枕。
 


 完璧にコーディネートされたテーブルに広がるケータリングは、
 家庭料理とは全く違う華やかさに満ちている。
 興奮したのは最初の数日。
 その後はじっくりと観察し、
 自分の食卓にも応用しようと香は写真を撮ってきた。
 
 
 たくさんの素敵な思い出を、早くリョウに伝えたい。
 お土産を並べ、どんなことがあったか、
 たとえ半分の耳しか貸してくれなくとも、一杯話したい。

 さみしさをそのまま駆け足にして、1ヶ月ぶりの再会を彼女は急ぐ。
 だが、家に戻った彼女を待つのは、
 饐えた気配の満ちる、空虚な空間だった。


  

  
  
  
 
  
  
  
 リョウは香のすぐ傍に居た。
 デイ・レポートとしてファックスされてくる、海外からの次第報告。
 彼女がどのような行動をし、どんな顔を見せたか。
 冴子の腹心は常にデジタルカメラを携帯し、様々な表情を送ってきた。
 モデル撮影という状況の中で、全く不審感を持たぬ彼女の笑顔が
 彼女の安全を証明していた。
 
 一日一枚、「外部持ち出し/コピー厳禁」と朱判の押された
 ファックスを握りつぶし、シュレッダーにかける。
 切り裂かれるプリント上の香は、己の心に。
 
  
 そして無表情のまま任務につくリョウの身辺に変化が起きた。
 

 首相の好奇心が、予定されていなかった
 突発的な都内観光の強い希望に変わった。
 否とはいえぬ、迎える側の逡巡。
 準備の足りなさが不安を予感させた。
 その道中、遠方からの銃撃による攻撃を受けたのである。

 完璧に管理されていたと思われた
 隠密行動は付け狙う者には筒抜けであり、
 それはリョウのみならず護衛に着くもの全員にとって、
 絶対に挽回せねばならない犯人逮捕の使命となった。


 左肩に銃弾を受け、一時重態となった首相の護衛は、
 刻々と変わる容態と共に契約期間の延長を意味した。
 
 交代での病室詰め、
 使われた機材から考えうる関連情報の捜査、
 狙撃位置の確認、目撃情報の有無…
 そしてリョウ自身の持つルートからの不審者の割り出しと
 一層の多忙の中で、彼自身が時間の感覚を喪いつつあった。















 情報屋に接触するため、
 裏通りを選び音を立てず早足で動くリョウであったが
 日々選び歩いていた道を無意識に選択してしまったことを
 後で悔やんでも始まらない。
 
 
 その日、
 喫茶店キャッツ・アイの、採光のため広く取られたガラスの内側に、
 見慣れた女の背中を目に入れてしまった。


 依頼を受けて動いている任務中
 そこに愛しい女は入れるべきでないと決めてはじめたこの日々。
 結果的に依頼が片付かず、既に待たせて3ヶ月が経ったことを
 彼女の服装から実感したのだった。 


 
 香!


 
 振り向かれてしまえば、
 隠れることも出来ずに醜態をさらしかねない。
 今、自分が抱えているものを悟られずに逃げることも出来ない。
 突然に、離れていた時間の長さが己の心にのしかかる。

 そんな気持ちになったことも初めてであり
 それがリョウにとって衝撃であった。


 慎重に身を隠し、狙い定めるものを確実に仕留め、
 そして痕跡を残さずに裏街道を歩んできた者が
 今まで慣れ親しんだそのやり方を選べない。


 香、おまえがそうさせた。
 おまえが傍に居ないことが動揺に繋がる己の弱さに、
 さらに強く動揺する。
  
 もっと見つめていたい。
 許されぬ時間の中で、
 この依頼を受けなかった以前の日々への愛おしさが募る。
 離れ離れを試したことは、香の試練だった筈なのに
 いつの間にかそれは
 自分の方に強くのしかかって居る事を感じて、立ちすくむ。


 
 その様子をはっきりと美樹は分かったろう。
 だからこそ「彼女は、大丈夫」とアイコンタクトで伝えてきたのだから。
 
 


 返す踵の足が重い。
 鉛の様に感じる。
 常に手を伸ばせばすぐにそこにあった彼女の身体が
 いまは視界の中にしかなく、触れることも出来ない。

 声を出して呼べばすぐに傍に寄ってきたその彼女に
 呼びかけることすら許されない。

 その悔しさに身が焦がれることなど、今まであったろうか?

 今すぐ依頼を、任務を投げ捨て
 窮屈なダークスーツを脱ぎ去り
 お調子者の自分に戻り
 香にぶん殴られながら苦笑する日々に戻りたい


 大丈夫じゃねえのは、オレのほうだ。 


 ひたすらに堪え、路地まで身体を運べば
 憤りと心もとなさに身が震える。
 何だ、この分からん感情は。
 一人、ただ冷たいコンクリートの壁に頬を預け、身体を冷やす。 
 それからでないと、動けない。

 
 
 
  
 



 
 
 
    

 「リョウ。あなたの情報屋からのネタがヒットしたみたい」

 「ふ〜ん」

 「首相も回復方向に向いたし、ココから先はあなたは要らない」

 「金寄越せよ」

 「ええ。もう延長分も日割り計算させて月末には振り込ませるわ」

 「じゃ、オレは帰っていいか」

 「どう?今回のことでプライベートな方のご心境の変化は?」

 「うるせえ」









 fin.





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