F.A.SS -
「鋼の錬金術師」の二次創作
【基本のエドロイSS】 -
原作をベースにした、エドロイSSです。
時系列順に並んでいます。
(下に行くほど後の出来事になります。)
誰がために - (まだロイの片想い)08.06.25up
- (両想いでもお互い気付かない)08.6.26up
水の中の月 - (告白)08.6.29up
- 08.6.30up
- (初めての触れ合い。大佐が咥えるのみ)08.7.1up
- (初体験)08.7.11up
蹟(しるし) - (大佐から初めてのキスマーク) 08.7.16up
シチュー - (大佐が熱を出さなくなったあたり)08.7.16up
- (大佐が壊れてます。ちょっとギャグ)08.7.22up
フソク - (豆がいないと闇がぶり返す大佐)08.7.22up
摂取 - (「フソク」の続き。相変わらず闇に囚われている大佐と帰ってきた豆)
08.7.22up
Turn R
Turn E
幕間 - (ごめんなさいなギャグ)
08.8.8up
- (ヤってるときのエドVer. 「虚」と対になってます。)
08.8.8up
- (ヤってるときのロイVer. 「彩」と対になってます。)
08.8.8up
- (「虚」の続き。どーしようもなくグダグダなロイ)
08.8.8up
- (兄さんと酔ってご機嫌の大佐。未然ジェラシー)08.10.25up
- (鬼畜い兄さん♪後、ヘタレ)08.10.25up
【遊 シリーズ】 -
パラレル。税務署長のロイと税理士のエド。

このSSは途中からRPG方式で、「遊」(ロイエドVer.)と「遊 脇道」(エドロイVer.)に枝分かれします。
但し、「遊 脇道」は「遊」本編と「遊 番外編」数本を包括した入れ籠構造になっておりますので、
「遊」→「遊 番外編」→「遊 脇道」の順に読まれることをお奨めします。
その順番にupして行きます。

「遊」vol.1〜vol.9 - 「遊」「遊 脇道」とも枝分かれするまで共通です。
「遊」vol.1 - 08.11.12up
「遊」vol.2 - 08.11.12up
「遊」vol.3 - 08.11.13up
「遊」vol.4 - 08.11.13up
「遊」vol.5 - 08.11.13up
「遊」vol.6 - 08.11.16up
「遊」vol.7 - 08.11.16up
「遊」vol.8 - 08.11.16up
「遊」vol.9 - 08.11.16up
「遊」 Vol.10以降(ロイエドVer.) -
ロイエドがお嫌いな方も、これはこの後のエドロイver.がこの「遊」のロイエドバージョンを含んだものですので、お読み戴ければ幸いと存じます。

「遊」vol.10 - 08.11.19up
「遊」vol.11 - 08.11.19up
「遊」vol.12 - 08.11.19up
「遊」vol.13 - 08.11.19up
「遊」vol.14 - 08.12.7up
「遊」vol.15 - 08.12.7up
「遊」vol.16 - 08.12.7up
「遊」vol.17 - 08.12.7up
「遊」vol.18 - 08.12.7up
「遊」vol.19 - 08.12.7up
「遊」vol.20 - 08.12.7up
「遊」vol.21 - 08.12.12up
「遊」vol.22 - 08.12.12up
「遊」vol.23 - 08.12.12up
「遊」vol.24 - 08.12.12up
「遊」vol.25 - 08.12.12up
「遊」vol.26 - 08.12.12up
「遊」vol.27 - 08.12.12up
「遊」vol.28 - 08.12.12up
「遊」vol.29 - 08.12.12up
「遊」vol.30 - 08.12.12up
「遊」vol.31 - 08.12.16up
「遊」vol.32 - 08.12.16up
「遊」vol.33 - 08.12.16up
「遊」vol.34 - 08.12.16up
「遊」vol.35 - 08.12.17up
「遊」vol.36 - 08.12.17up
「遊」vol.37 - 08.12.17up
「遊」vol.38 (これで完結です) - 08.12.17up
「幻」 (「遊」 番外編)(エドロイ) - 08.12.17up - (旧テレビアニメのラストから映画シャンバラのその後。ロイVer.)
「惑」 (「遊」 番外編)(エドロイ) - 08.12.17up - (旧テレビアニメのラストから映画シャンバラのその後。エドVer.)
「遊 脇道」(エドロイVer.) - 「遊」Vol.10以降
こちらはエドロイバージョンのうえ、ロイが精神的に壊れてしまっています。
しかも暗いです。
弱いロイが厭だという方はお読みならないで下さい。
「遊 脇道」Act.1 - 08.12.17up
「遊 脇道」Act.2 - 08.12.19up
「遊 脇道」Act.3 - 08.12.19up
「遊 脇道」Act.4 - 08.12.19up
「遊 脇道」Act.5 - 08.12.19up
「遊 脇道」Act.6 - 08.12.19up
「遊 脇道」Act.7 - 08.12.21up
「遊 脇道」Act.8 - 08.12.21up
「遊 脇道」Act.9 - 08.12.21up
「遊 脇道」Act.10 - 08.12.21up
「遊 脇道」Act.11 - 08.12.21up
「遊 脇道」Act.12 - 08.12.21up
「遊 脇道」Act.13 - 08.12.21up
「遊 脇道」Act.14 - 08.12.21up
「遊 脇道」Act.15 - 08.12.21up
「遊 脇道」Act.16 - 08.12.23up
「遊 脇道」Act.17 - 08.12.23up
「遊 脇道」Act.18 - 08.12.23up
「遊 脇道」Act.19 - 08.12.23up
「遊 脇道」Act.20 - 08.12.23up
「遊 脇道」Act.21 - 08.12.23up
「遊 脇道」Act.22 - 08.12.23up
「遊 脇道」Act.23 - 08.12.23up
「遊 脇道」Act.24 - 08.12.23up
「遊 脇道」Act.25 - 08.12.23up
「遊 脇道」Act.26 - 08.12.24up
「遊 脇道」Act.27 - 08.12.24up
「遊 脇道」Act.28 - 08.12.24up
「遊 脇道」Act.29 - 08.12.24up
「遊 脇道」Act.30 - 08.12.24up
「遊 脇道」Act.31 - 08.12.24up
「遊 脇道」Act.32 - 08.12.24up
「遊 脇道」Act.33 - 08.12.24up
「遊 脇道」Act.34 - 08.12.24up
「遊 脇道」Act.35 - 08.12.26up
「遊 脇道」Act.36 - 08.12.26up
「遊 脇道」Act.37 - 08.12.26up
「遊 脇道」Act.38(とりあえず完結ですが、「澱」へ続きます) - 08.12.26up
「澱」 (「遊 脇道」完結話) - 08.12.26up - (「脇道」のロイVer. これで「脇道」の本編は終わりになります)
「寥」 (「遊 脇道」 番外編 エドロイ) - 09.1.7up - (「幻」の割愛部分)
「仕」 (「遊 脇道」番外編 エドロイ) - 09.1.7up - (駅前相談するセンセイ)
「誤」 (「遊 脇道」番外編 エドロイ) - 09.1.7up - (ある日税務調査が…)
「加」 (「遊」番外編 エドロイでもどっちでも) - 09.1.7up - (本編に入れ忘れた生協の小ネタ)
「罪」 (「遊 脇道」番外編) - 09.1.7up - (そして今2人は)
「問」 (「遊 脇道」番外編 エドロイ) - 09.1.7up - (そして今2人はその2)
「策」 (「遊 脇道」番外編 エドロイ) - 16.12.29up - (あの夜の男は)
【その他 ロイ受】
「戯」 (ブラロイ) - 09.1.7up - (ロイにホムンクルスと知られ、別れを告げるブラッドレイ)
「蓮」 (キンロイ) - 09.1.7up - (イシュヴァールにて。意外にほのぼのかと…。)
「痴」 (エドロイ)(単発) - 09.1.7up - (淫乱ロイの純情)
「羞」 (エドロイ前提ハボロイ)(「痴」シリーズ?) - 09.1.7up - (「痴」の続編。エドを愛しているロイだが、ハボに…。いや、ハボは被害者なのですが。)
- 上下につながりはありません
「紅」 (エドロイ) - 09.1.7up - (久しぶりに司令部に来た兄さん)
【単発 ロイエド】 - (焦れたロイにレイプされるエド。18禁のレイプものですんで、ご注意下さい)
「赦」 Act.1 - 09.1.7up
「赦」 Act.2 - 09.1.7up
【単発 ハボロイ】
「憂」 - 14.10.16.up - (ロイとハボックの阿呆らしいすれ違い)
「今更」 - 09.1.7up - (自分の想いに気付くロイ)
「蜜」 - 09.1.7up - (恋人になった後。エロシーンばっか)
「背」 - 09.1.7up - (ハボの背中に惹かれるロイ)
【「錯」シリーズ】 - ハボロイオンリーです。
イシュヴァールでの経験がロイに与えたものは…。
- 今はなき某数字SNSで、2007年9月から書いていたものです。
「錯」 Act.1 - 09.1.7up
「錯」 Act.2 - 09.1.7up
「錯」 Act.3 - 09.1.11up
「錯」 Act.4 - 09.1.11up
「錯」 Act.5 - 09.1.12up
「錯」 Act.6 - 09.1.16up
「錯」 Act.7 - 09.1.16up
「錯」 Act.8 - 09.1.17up
「錯」 Act.9 - 09.1.17up
「錯」 Act.10 - 09.1.18up
「錯」 Act.11 - 09.1.20up
「錯」 Act.12 - 09.1.21up
「錯」 Act.13 - 09.1.24up
「錯」 Act.14 - 09.1.27up
「錯」 Act.15 - 09.1.29up
「錯」 Act.16 - 09.2.1up
「錯」 Act.17 - 09.2.6up
「錯」 Act.18 - 09.2.12up
「錯」 Act.19 - 09.2.15up
「錯」 Act.20 - 09.2.20up
「錯」 Act.21 - 09.2.26up
「錯」 Act.22 - 09.3.9up
「錯」 Act.23 - 09.3.13up
「錯」 Act.24 - 09.3.20up
「錯」 Act.25 - 09.3.26up
「錯」 Act.26 - 09.4.7up
「錯」 Act.27 - 09.4.21up
「錯」 Act.28 - 09.5.6up
「錯」 Act.29 - 13.5.21up
「錯」 Act.30 - 13.5.22up
「錯」 Act.31 - 13.5.23up
「錯」 Act.32 - 13.5.26up
「錯」 Act.33 - 13.5.31up
「錯」 Act.34 - 13.6.2up
「錯」 Act.35 - 13.6.17up
「錯」 Act.36 - 13.6.19up
「錯」 Act.37 - 13.6.26up
「錯」 Act.38 - 13.7.11up
「錯」 Act.39 - 13.7.14up
「錯」 Act.40 - 13.7.19up
「錯」 Act.41 - 13.7.27up
「錯」 Act.42 - 13.8.13up
「錯」 Act.43 - 13.11.22up
「錯」 Act.44 (完結) - 13.11.26up
「聴」 (『錯』番外編) - 最終話後、ツケを支払に行くロイ。
Vol.1 - 17.1.7up
Vol.2 - 17.1.7up
【瑠】シリーズ - 【注意書きです】
これはいつものロイエドロイと、また原作とも異なるパラレルのロイエドロイSSです。
(すみません!最初間違えて『ロイエド』と書いてましたが、ロイエドロイです。)
原作またはアニメ設定以外受け容れないと言う方はお読みにならないで下さい。
最初は「人魚」のタイトルでしたが、後に「瑠」にしました。
「瑠」 Act.1 - 16.12.30up
「瑠」 Act.2 - 17.1.1up
「瑠」 Act.3 - 17.1.3up
「瑠」 Act.4 - 17.1.11up
Gift - 頂き物など
取調室にて -
ヒューズ×ロイ from 志乃さま
give me more -
ヒューズ×ロイ from 志乃さま
> 【「錯」シリーズ】 > 「錯」 Act.23
「錯」 Act.23
09.3.13up
【注意書きです】
かなり痛いSMシーンがありますので、ご注意下さい。





今日の『プログラム』は中尉が考えてくれた。
それ以外にも、組み合わせや段取りを幾つか。
おそらくオレでは一つの道具ばかりを使ってしまうだろうからと。
なるべくロイが傷つかないような。

「ん…冷た…。何だ?」
「あんたが気持ち良くなるお薬ですよ。」
胸に垂らした液体。
それは単なる消毒液なんだけど。
中尉が、演出が大切だと。
「医療機関じゃないのだから、『消毒します』なんて言わないように。」
と言ったから。

今日、消毒液だけでも3種類渡された。
普通のオレ達が普段使っている液体のもの。
やたらと消毒すると痛いらしいもの。
それから、ジェル状の潤滑剤を兼ねるもの。
これは後孔の傷が気になるオレには嬉しいモノだった。
後始末まで終わってから、改めて消毒するのをロイが厭がっていたから。
抗生剤の入った軟膏を塗るのが結構大変だったんだ。

「ねえ、痛いのが好き?ロイ。」
オレは自分が痛いのもロイが痛いのも嫌いだよ、とは言えない。
「ん…好き。」
それでもうっとりと囁くロイは可愛い。
可愛すぎる。
この可愛いロイに、オレはこれから苦痛を与えて傷をつけるのか。

それでもロイが望むのだから。

震える躰を誤魔化して、オレは中尉から渡された(消毒済みの)針を出した。
マチ針のような、頭に紅いガラス粒のついた針。
それを見たロイの喉が、こくりと鳴るのを聞いた。
そうか。イヤじゃないんだな。やっぱり。

指が震える。
もっと余裕に見せなくては。
ロイに一つ、キスを落としてからロイの胸の先を摘んだ。
そして
横からその薄紅い突起に針を突き刺した。
「ぁあっ!」
ロイの背を反らした動きで針の先が逸れそうになる。
慌ててオレは反対側まで針を貫かせた。
途中で針先が胸の内側に入ったら大変だから。
「んん…痛ぅ…。」
目尻に涙を滲ませて、躰をびくびくと痙攣させている。

ああ…。痛いよな。
胸先の紅と、針の紅い粒が妙に扇情的だ。
それでもこんなんでは足りないと言われたから。
もう一本の針を手にした。
「気持ちいい?」
「ぃ…痛い…。」
「イヤなら抜きますけど?」
耳元に吹き込むように囁く。
「や…やめるな…。」

目を落とすとロイのモノが勃ち上がっているのが見えた。
ああ…触れもしないのに勃ったのは初めてだな。
…嬉しくもないけど。

「じゃあ、もう一本あげますね。」
今度は縦方向に一気に針を貫かせた。
「ああ…。ぅ…いい…。ジャン…。」
ロイの左の胸に十字架のように針が刺さっている。
これはどんな罪の…。
いや、そんなことを思っても仕方がない。

もう片方の胸にもと思ったが、もう一つの道具を使うことにした。
折角勃ち上がったロイのに挿れておこう。
「ロイ?ほら、これを挿れてあげましょう。」
それは細い棒状のもの。
先端がやや膨らんでいて、その後の長い部分には小さなバラのトゲのようなものが無数についている。
勿論そのトゲは樹脂製で傷をつけるほど堅くはないが、慣れない粘膜には充分痛みを与えるだろう。
オレはこんなん、鼻の穴に入れられんのもイヤだ。

「それ…は?」
不安そうな顔と声。
出来ることなら「嘘ですよ」と告げて抱きしめて安心させたい。
でもそれは…ロイの望むところではないんだ。

「尿道用、なんだそうです。」
「え…?」
「尿道に挿れたこと、ありませんか?」
オレはねぇよ。つか、考えたくもない。

「…ある…。」
あるんだ。そうか。
「ならいいでしょう?
 ほら、痛そうですよ。」
お奨めの言葉が『痛そう』か。
どんな世界だよ。

「ん…。」
それでも力を抜いて脚を開くところを見るとお気に召したようだ。
込み上げたナニかを無理に飲み下して、ロイのモノを掴んだ。
先にジェル状の消毒液を垂らして、道具にもつけた。
さすがに濡れてない穴にはキツイだろうから。
つぷ、と差し込むと更に息を吐いて力を抜いてくる。
その様子が本当に慣れているんだと思わせて。

「は…!ぁあ…っ!い…痛い!ジャン!」
ぬるり、とトゲが挿入り込むとロイが悲鳴をあげた。
これはやめた方がいいのかと焦ったが、手にしたロイのモノはぴくぴくと張りつめて震えている。

「抜きますか?」
念のため聞いてみると
「ぃや…抜くな…。…もっと。」
恍惚とした声が返ってきた。
そうか。
これもイイのか。
信じ難い気持ちで先を進めた。

「あ…!待て!ジャン…ダメだ!」
急に声の調子が変わった。
あー、これは中尉の言ってたポイントか?
なんでオトコの前立腺なんて知ってるかなー、あの人は。

痛みに快感を覚えるロイだが、それなりに前立腺刺激にも快感を覚えるらしい。
そりゃ、男なら当たり前といえば当たり前だ。
言葉を無視して、少し進みにくくなった箇所を擦るように押し込んだ。
「ぁぁ…ダメだ…。ジャン…イく…。
 イ…っ!ゃ…ああっ!」
頭と腰で躰を支えるほど反り返って、躰を硬直させた。

しばらく息もつかずに固まっていたかと思うと
「やぁ…っ!ジャン…苦し…。」
がくがくと躰を震わせて泣き出した。
躰はイったのだろうが、道具で塞がれている穴から射精をすることは叶わない。
それが躰を苛んでいるようだ。

射精を止められる苦痛なんてオレは知らない。
けど、きっとこの人には有効なんだろう。
まるっきり手探りのプレイを、オレは淡々とこなすことにした。

「気持ちいい?ロイ?」
低い声で聞くと、躰を更に震わせて
「イケない…。も…抜いて…ジャン。」
舌っ足らずな甘えた声で、濡れた瞳がねだってくる。
「本当に抜いて欲しいの?」
「ぇ…?ぁ…。」
「オレにはよく解りませんから、『抜かないで。』って言わないと、ホントに抜いちゃいますよ?いいんですか?」
意地悪だと自分でも思う顔と声で告げる。
「…ん…ゃあ…。抜くな…抜か…ないで…。」
「Yes,Sir.」

奥まで差し込んだ道具を少しロイの感じる箇所まで引き戻し、また差し込む。
それを繰り返すと
「ぃや!もぉ…いやだ!ジャン!」
泣きながら首を強く左右に振って身悶えている。
こんなんでいいんだろうか?

「ロイ?ロイ?」
我を忘れているロイに声を掛ける。
「…?」
ぼぅ、とした表情でこちらを見たロイに笑いかけ
「こうしたらどう?」
ぎゅ、とトゲを刺すようにロイのモノを握り込んだ。
「ひ…っ!ぁぁああっ!」
また強く躰を硬直させてロイが達した。
本当にイくことは叶わないままに。

何度も痙攣を起こす躰から、それでもやがて興奮が消えかけてるのが解った。
今までの刺激では足りなくなったようだ。
「ロイ?もっと刺激が欲しい?」
少しの躊躇の様子が見られたが
「ん…。もっと…。」
素直な言葉が返ってきた。

「これ、」
とまたロイのモノを握り込むと、新たなトゲが粘膜に刺さったのだろう
「ぁぁあっ!」
背中が綺麗なラインを描いて仰け反っている。
「バイブだって知ってました?」
答を聞く前にスイッチを入れた。
「えっ!? ぃああ…っ!」
びくびくとまた躰が硬直して痙攣を起こした。

絶頂の硬直を繰り返すロイをオレは半ば冷静に見つめていた。
さて、そろそろ飽きられる前に先に進もう。
と思うが、オレのモノは萎えたままだった。
だって愛しいロイが苦痛でつらい想いをしているのを見て、エレクト出来ると思うか?
何度か手で扱いたが無駄だった。
そう言うときにはと中尉に言われていた言葉を思い出す。

「ねえロイ?オレに挿れて欲しい?」
「ん…ん。挿れて…ジャン。」
しゃくり上げながら応えるロイの瞳が欲情に濡れている。
「じゃあ、ね。オレを勃たせて下さいよ。あんたんナカに挿入れるように。」

今までロイにフェラさせたことなんてない。
そんなことされなくても充分勃っていたし、なによりロイにそんなことをさせたくなかったから。
オレはロイが感じてくれるなら、フェラするコトなんてなんとも思わなかったけど。

「ん。…タオル…あるか?」
タオル?なんで?
さっきロイの髪を拭いたバスタオルがあるけど。
「はい。これでいいんスか?」
手渡すと妙にてきぱきとオレの尻の下にそれを敷き、その上に座らせた。
「ジャン…好きに使って良いから。」
謎の言葉を残して大きく口を開け、オレのモノを咥え込んだ。

最初はちろちろと舌で舐めたり口を窄めて吸い上げたりしている。
うん。
これは絵面的にもクるな。
なにしろ『あの』ロイ・マスタングがオレのモノを口にしてるんだ。
それも
「ん…ふ…。ん…ン…。」
なんて甘い声をあげて。

男のモンを咥えて感じるんだろうか?
そんなことを考えていると、かくん、と音が聞こえた。
ナンの音だ?
と思う間もなく、いきなりオレのモノが喉奥深くまで咥え込まれた。

え?
ええ!?
これはどう見ても、口んナカを通り越してるよな?
つか、このキツさと気持ちよさって!?
考えられないくらい奥まで(つか、これはオレの根元まで全部だ。)がロイの中に収まってしまっている。
これはどうやっても口だけじゃなくて、その奥にまでオレのモノが咥えられてんだよな?

きつく締められた喉深くから与えられる刺激が堪らなく気持ちが良い。
これが…噂に聞くディープ・スロートってヤツか?
この状態だと、気管か食道にまでオレを咥えているんだろう。
…苦しくないんだろうか?

驚いて覗き込んだロイは(角度的に横顔が少し見えるだけだったが)大きく口を開けて、涙を流しながら時折嘔吐(えず)いている。
その嘔吐く度に締まる感覚がまた気持ちいいんだけど。
かなり苦しそうな様子が見て取れて。

「も…イイっス。抜きますよ?」
髪をくしゃくしゃと撫でて、ゆっくりとオレ自身を口から引き抜いた。
「かは…っ。」
苦しげな音を立てて、ロイが咳き込んでいる。
まるで溺れかけた人のように、ヒューヒューと音を立て涙を流したまま。

ロイがタオルを敷いた意味がよく解った。
オレのを引き出したロイの口からは驚くほど大量の唾液が溢れて、ちょっとした水たまりが出来そうな程だったから。

ぜろぜろと、ヒューヒューと喉を鳴らし、呼吸がままならないほど苦しいのだろうに
「…感じて…くれたか?」
その間に問いかけるロイが哀しすぎた。
「ええ。とても良かったです。」
その間にも、俯いてタオルの端に咳き込んでいる。

自分の腰を拭いてそのタオルを手渡したとき、ロイの吐き出す液体が紅いことに気付いた。
「ロイ?あんたどっかに傷を?」
慌ててタオルを引き寄せるオレに
「大したことはない。咽が傷ついただけだ。」
オレから隠すようにタオルで口を拭った。

「咽が傷って…。」
「大丈夫だ。本当に大した傷じゃない。
 …よくあることだ。すぐ治る。」
「手当しないと!」
「平気だ!…本当によくあること…なんだ。
 お前は知らないだろうが。
 …こんなのはすぐ治る。」
確かに口んなか等の粘膜の傷はすぐに治る。
ロイのもそれで…そう思っていいのだろうか?

『お前は知らないだろうが』
それはロイにとってはよくあったこと。
オレにはなかったこと。

オレはただ、言葉通りに受け止めてロイを抱くしかないのかも知れない。
折角ロイのお陰で勃ったものを挿れよう。
萎える前に挿れなくてはならないだろう。
「ロイ、あんたに挿れたいんです。いいっスよね?」
浮かんでしまった涙を見せたくなくて、後ろからロイを抱きしめた。
「ああ…ジャン。挿れて…くれ。」
嬉しそうに返される言葉にまで泣きそうだ。

なおざりに慣らしただけの後孔に、無理やりにオレ自身を突き立てた。
痛さに悲鳴をあげるロイの躰を抱きしめて。
やがて痛みに慣れてしまったロイの右胸に
また針を突き刺して。

「ぃ…ぁ!…ぁあ…!い…っ!ジャン…ジャ…!」
痛みに痙攣するその刺激にイきそうになった自分自身を叱咤して
「でもそろそろ終わりにしましょうか。
 きつかったでしょう?」
尿道に突き刺したバイブを抜こうと手を掛けた。
「っ!?
 や!ダメだ!」
反り返った顔を見ると目を見開いている。
「どうしました?このままって訳にはいかないでしょ?
 あんただってもうイきたいだろうし。」
解っていながら、ワザと言ってみる。

ここまで何度もの射精を阻まれた躰だ。
一度にそれが解放されたら、その快感は快楽を超えて躰を苛むだろう。
それをロイも恐れているのだと、この様子から見て取れる。

「さ、抜きますよ。つらい思いをさせて申し訳ありませんでした。」
抜き掛けたオレの手を、ロイが止めた
「ま…待て!そんなの…おかしく…なる。」
くす、と耳元にワザと笑いかけて
「おかしく…なれよ。」
囁くと、ぶるりと躰を震わせたのが解った。

「や!? ジャン!?
 やめっ!お願いだ!!」
必死に言葉を紡ぐのを無視し
「ダメ!ダメ…っだ!ジャン!」
「ああ、もうオレ、イきそ。
 あんたも一緒に、ね?」
無理やりにバイブを引き抜いた。

「ひぃ…っ!
 ぃやぁ! …あぁああっ!
 ジャ…ジャンっ!
 ァン…ぁぁああっっ!!」
勢い良く射精するかと思ったが、躰に力を入れてそれを拒んでいる。
無理矢理にでもと、その針の刺さった胸を捻り上げると
「い…ぁあっ!」
一呼吸置いて、精液が迸り
その後も時間を置きながらたらたらと白濁した液体が迸り続けた。
その間、オレはロイの痙攣する躰を抱き締め続けて。


やがてロイの意識が手放されことり、と音を立てるように躰から力が抜けた。
ああ…
良かった。

それを見たオレの想いはそれだけだった。

良かった。

オレの

涙を

見られなくて。


それからオレは
先ずトイレに向かって
吐いた。
吐いて
吐いて
腹の中が
空になるまで。

吐いて。


それから
オレは
ロイの躰を清めて
ナカまで綺麗にして

これで良かったんだと。
これが正解なんだと。
自分自身に言い聞かせて

ロイを抱き締めて


眠った。









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